食育について考える

2011年4月13日 @ 10:04 PM
minamigawa


本日、所属する中小企業家同友会の農林水産部会の総会があった。
お世話になっているモクモクさんがやっている四日市にあるパン学舎で行われた。
「食卓の向こう側に見えるもの」というテーマで西日本新聞社の佐藤 弘氏の記念講演があった。
話がとてもおもしろく皆を飽きさせない講演だった。

特に印象に残ったのは香川県の高松市立国分寺中学校の竹下和夫校長がはじめた「弁当の日」の話。
竹下校長は2001年に滝宮小学校の校長時代に上級生の子供たちが親の力を借りずに月に一回自分たちで弁当を作る「弁当の日」を作ったらしい。はじめは親からも反対があったそうだが現在では保護者の全面支援を受け子供たちも上級生になる儀礼として定着し転勤した中学校でも大成功しているという。

自分で作った弁当を見せ合い卵焼きの焼き方も工夫もするようになるらしい。
お互い苦労がわかっているだけに馬鹿にしたりけなしたりする子供は一人もいないという
おにぎりを握ったときの熱さ、炒めものをしたときにはねた油 自分たちで料理をすることで子供たちの瞳には食事を作る親や、給食のおばさんの姿が見えてくるという。
プロジェクターに映し出された感想文には「もう好き嫌いは言わず野菜も食べる」「親にかわって食事を作ってくれるおばあちゃんの苦労がわかった」「親の手伝いをする」といったことがたくさん書かれていた。
もっと上手になりたいという素直な反応に先生たちも充実感を味わっている。実際給食の食べ残しの量も激減したらしい。
農民作家の山下惣一氏は「生きる力とは体験の蓄積に他ならない」という。
体験なしに食育は成り立たない 食育について考えさせられた一日だった。


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