日本的サービスの国際競争力
先日台湾出張中 台湾の加賀屋さんにお伺いした。
JETROの「世界は今」という番組の密着もありカメラと同行で
購買担当責任者や副料理長さんの前で萬来鍋で豆腐作りの実演をした。
お客様の前でひとりひとりために豆腐を作るという萬来鍋のサービスは加賀屋さんのコンセプトに合うと言っていただいた。
台湾の加賀屋さんは新北投という温泉街にある。
新北投は温泉街で箱根のような感じのところである。
この温泉街でもひときわ立派な建物が加賀屋さんである。
加賀屋さんといえば言わずと知れた日本一の接客やおもてなしで有名旅館。
館内をいろいろご案内いただいたが、台湾の加賀屋さんも日本流のサービスが見事徹底されていた。
日本で接客やおもてなしの精神を一から学んでいるという。
仕事柄 海外のレストランなどに行く機会も多い
海外にしばらく行って帰ると日本の飲食店の接客のレベルの高さを感じる。
日本にいると気づかないことも多いが・・・
外国のお客さんをつれていくと「どうして日本はチップもないのにサービスがどこもよいのか」といった
内容の質問をうけることがよくある
日本では当たり前のことが外国人にとって驚きであるようだ。
日本の接客は確かに国際競争力があると思う。
但しこれを輸出するとなると簡単ではない
日本の有名なレストランがビバリーヒルズがら数年前に撤退した。
全国にお店があり日本的な店の造りや接客が外国人にも評判がよく、国内でもよく外国人の接待に利用させていただく。
お店の関係者の方に知人がおり、たまたま撤退の事情を聞く機会があった。
彼に話によるとお店の内装から什器までこだわり、多額の資金を投入し日本を再現したという。
接客指導も時間やお金をかけて忠実に日本のお店を再現しようとしたが
ついにできなかったらしい これが最大の撤退の理由だと言っていた。
資金力もあり立派に経営されている企業でも海外に日本的サービスを輸出することは容易ではない
あらためて加賀屋さんのご努力と姿勢に敬意を表したい。