KOERA FOOD EXPO

2011年11月21日 @ 02:11 PM
minamigawa

KOREA FOOD EXPO に出展するため先日韓国に出張した。

この展示会は昨年に続き今年で2年目の出展となる。

震災や為替など昨年と今年は状況が大きく変わった。

残念ながら食品の輸出については厳しい状況になっている。

ただ現地で情報収集すると新たなビジネスチャンスがいくつかあることにも気づかされる。

折しも日本では先週TPPの話題が盛り上がっていた。

隣国韓国ではFTAを米国や欧州で一足早く進めており、この面では大きな後れをとっている。

FTAについて実際韓国の国民がどのように考えているか以前よりとても興味があった。

昨年も、今年の展示会でもいろいろな人に尋ねてみた。

農業関係者や食品加工業者、工業関係などいろいろな職種の人たちに聞いてみると

それぞれの立場によって意見は違うは若干異なるが輸出の依存度が高い国だけあって

FTAの流れに対して総じてポジティブあるいは仕方がないといった意見が多いように思う。

今回知人のはからいもあって田舎のリンゴ農家で収穫のお手伝い農家の自宅で食事をさせていただく機会があった。

実直な農家の方々でとても品質の高いリンゴを作っていた。

お酒も進み農家の方とFTAについて突っ込んだ話ををすることができた。

やはり大きな不安を抱え悩んでいた。

日本の農商工連携や農産品の輸出、六次産業化について私の話に熱心に耳を傾けていた。

FTAについての流れは止まらないことは理解しつつも漠然とした不安に対してどう対処すべきか答えを懸命に探しているようであった。

  

2008年のリーマンショックのよる大幅は為替の変動の中私はドイツにいた

160円台だったユーロはわずかな間で40円近くも下がった。

中部国際空港の両替所でドイツ人が悲鳴をあげていたのを今でも覚えている。

リーマンショック前欧州の家電売り場では日本メーカーの家電がかなり大きなスペースで売られていた。

1年後売り場の状況は大きく変わりサムスンやLGが売り場を席巻していた。

この光景を目にした時 日本人の自分としては大きなショックであった。

これは欧州だけでなく他の国でも同様である。

TVなどの家電はすでにコモディティ化した商品は日本企業では対抗できないとの意見もあるが

わずかな間で日本製品の競争力を奪ったのは紛れもなく為替の問題だ。

この歴史的な円高は日本の企業にさまざまな影響を与えてる。

ウォン安政策をとる韓国は輸出企業が好調であるにもかかわらず国内では輸入品が高騰し

インフレ気味で庶民の生活にかなりの打撃を与えているようだ。

90年代の韓国のをIMF危機は円安で伸びかけた韓国の貿易が大きな打撃を受けたことが原因と言われている。

為替の変動は産業構造を大きく変えてしまうパワーをもつ。

好調に見える韓国経済のエネルギッシュな面と脆弱性と両面をみたような気がする。

円の場合は単独ではなかなか為替介入をしても効果は限定的といわれている。

TPPなどの関税の自由化によってモノ作りの海外移転を防ぐ効果は未知数であるが

少しでも若者の雇用創出につながってくれればよいのだが・・・


Comments are closed.