ジャパンアズナンバーワン

2012年1月12日 @ 07:01 PM
minamigawa

昨晩中小企業家同友会のグループ会で農商工連携でもお世話になっている

松本先生のミャンマー研究のセミナーがった。四日市大学の岡先生やミャンマーの学生さん

も参加しており セミナー終了後学生さんたちと食事やお酒を一緒した。

昨年11月にも四日市大学の経済学部で講演させていただく機会があった。

あまり授業にもでていなかった私が経済学部の講演とはおこがましいが岡先生のご縁でお受けした。

余談であるが岡先生とは先日NGP横丁という取り組みでお互いの娘同士が親友だったことが偶然判明した。

この講演のあとのゼミの活動にも参加させていただきに学生時代の雰囲気を思い出した

最近なぜか若い学生さんと交流する機会が増え、自分の学生時代の経済学ことを少し思い出してみた。

私が学生時代だった80年代は「ジャパンアズナンバーワン」がベストセラーになるなど日本的経営の優位性が賞賛されていた時代である。

二十数年前の話であるがずいぶんこの間世の中も変わった

ゼミでIBMの企業研究を行ったことがある。

当時IBMが世界のコンピュータ業界を牛耳っていた。

IBMに挑んだ企業はことごとく叩きのめされコンピュータ業界の巨人として君臨していた。

無敵を誇るIBM帝国を築いていた

日本ではNECや富士通など国産メーカーも頑張っており唯一例外的な市場だった。

ある程度市場規模があって企業間の競争や消費者の要求が厳しい日本は独自の競争力のある企業のが育つ環境があった。

IBMは圧倒的なシェアでその先何十年もその地位が揺らぐことはないといわれていた。

80年代パソコンに進出し大成功をおさめた。IBMは世界のトップシェアをNECも国内トップシェアを持っていた。

 

IBM 800PX

 

NECPC9801

意外にもそれは長く続かずパソコン事業が大きく運命を変わることとなる。

IBMはパソコンの仕様をオープンにしたため(、しなければならなくなり)新規参入業者が次々に登場した。

90年代競争は一気に激化し、2004年についにパソコン事業をレノボに売却した。

80年代の隆盛を知る者にとって大きな衝撃であった。

人気機種もありこの選択には正直驚かされた。

現在トップシェアを持つHPもパソコン事業の切り離しを検討しているという記事が少し前にでていた。

トップ企業ですらパソコン事業の利益は薄くその恩恵を享受できないほどコモディティ化した産業になってしまった。

80年代超優良企業であったIBM帝国は以前の力を失い、代わりにインテルやマイクロソフトのような特定部品やソフトの会社がが大きな力をもつようになった。

IBMはパソコン事業を売却してB2Bのサービスに特化した戦略に切り替えた。

差別化が難しいパソコン業界において低価格品との競争がさらに激化しNECの市場シェアも低下し存在感が薄くなってきた。

世界でシェアをほとんどもっていないNECはレノボとの合弁会社設立に動いている。

事業存続を重視する日本的企業に比べIBMなど欧米の企業はかなり大胆でスピードも速い

戦略の違いが今後どう明暗を分けるかとても興味深い

人口や競争の面でも独自に強い企業を育てる強みのはずの日本の環境がいつのまにかガラパゴス化し弱みになっていたりもする。

学生時代学んだこと、エクセレントカンパニーの顔ぶれも時代とともに大きく変わった。

まさに諸行無常である。

このような時代に日本企業そして我々中小企業が存続、そして成長していく戦略はなにか

過去をふりかって学ぶことは多いとのではないかと思う


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